就職活動を進める中で欠かせないのが、自己分析です。自己分析ができていないと、履歴書やエントリーシート記入や、面接対策も進みません。
しかし実際は、「自己分析ってどうやるの?」と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、自己分析に役立つ質問を40個ご紹介します。40個の質問に答えることで、自分の過去、現在、未来を考えることが可能です。
また、質問以外の自己分析方法、自己分析を効率的に進めるやり方、おすすめ就活サービスもお伝えします。
自己分析が面白いと思えるようになりますので、ぜひお試しください。
自己分析に役立つ質問リスト
自己分析とは、自分の長所や短所、価値観など把握して、自分自身を知ることです。
この際に役立つのが、「自分自身への質問」になります。
自己分析の質問数は、36個・100個・1000個とさまざまですが、この記事では40個の質問をご紹介します。
過去に対する質問
過去に関する項目は、質問数が多くなります。幼少期から高校時代、大学時代の一部も質問項目に含まれるためです。
本章では、過去に関する代表的な質問項目を20個紹介します。
幼少期
- 一番楽しかった(嬉しかった)出来事は
- 一番悲しかった(嫌だった)出来事は
- どんな遊びが好きだったか
- どんな家庭で育ったか
- どんな教育を受けてきたか
小学生時代
- 好き(得意)だった教科は
- 嫌い(苦手)だった教科は
- 友達はどんなタイプの人だったか
- どんな習い事をしていたか
- 夏休みの宿題は早めに済ませていたか、ギリギリまで延ばしていたか
中学生時代
- 好き(得意)だった教科は
- 嫌い(苦手)だった教科は
- どんな部活動をしていたか
- 失敗(挫折)した経験はあるか
- 進路はどのように決めたか
高校生時代
- 好き(得意)だった教科は
- 嫌い(苦手)だった教科は
- どんな部活動をしていたか
- アルバイトの経験はあるか、どんなアルバイトをしていたか
- 大学受験についてどう考えていたか
大学生時代
- なぜその大学を選んだのか
- なぜその学部(専攻)を選んだのか
- どんな部活、サークル、アルバイトをしていたか
- どんな講義が好きだったか
- 自分の将来をどのように考えていたか
現在に関する質問
現在に関する質問に答えることで、自分の現在地を知ることが可能です。
ここでは、現在に関する質問項目を10個ご紹介します。
- 自分の長所は何か
- 自分の短所は何か
- 自分の性格で好きなところ
- 自分の性格で嫌いなところ
- 現在何か熱中しているものはあるか
- 何か資格を持っているか
- 尊敬している人は誰か
- 座右の銘は何か
- 身近な人からは、どんな人だと言われるか
- 最近あった面白い出来事は何か
未来に関する質問
自己分析の質問を通して社会人の自分をイメージすることは、未来の自分をイメージすることにつながります。
ここでは、未来に関する質問項目を10個ご紹介します。
- 自分が働く目的は何か
- どのような職場で働きたいか
- 仕事とプライベートのどちらを重視したいか
- 給料(待遇)とやりがいのどちらを重視したいか
- 最近どのようなニュースに興味を持っているか
- 自分は今後、どのようなことで社会に貢献できると考えているか
- 10年後、どんな自分になっていたいか
- 社会人として、どのようなキャリアを積んでいきたいか
- 今後スキルアップさせたいことはあるか
- 将来の夢を持っているか
自己分析のやり方
自己分析のやり方は、質問形式だけではありません。本章では、質問形式以外の自己分析のやり方を4つご紹介します。
自己分析のやり方その1:マインドマップで整理する
マインドマップとは、紙の中央にテーマを書いて、テーマから連想される言葉をランダムに書き出し、放射状の地図を作るものです。
引用:マインドマップで簡単に就活の自己分析を!書き方や項目、具体例を解説【dodaキャンパス】
自己分析でマインドマップを使う場合は、中央に自分の名前を書きます。
そこから、自己分析に関するテーマ(好きなこと、長所と短所、やりたいこと、経験してきたこと)などを放射状に書いてください。
テーマから連想される言葉を、次々に書いていきます。この際、「なぜ?」と質問しながら書くといいでしょう。例えば、好きなことに「音楽鑑賞」と書いた場合、「なぜ音楽鑑賞が好きなのか?」を考え、その理由を書いていきます。
その理由についても「なぜ?」と質問し、テーマを深掘りさせます。
「これ以上深掘りできない」というところまでいったら、そのテーマは終了です。
違うテーマも、同じ流れで深掘りさせましょう。全てのテーマが深掘りできたら、マインドマップの完成です。
完成したマインドマップから、自己分析に重要なキーワードをピックアップして文章化します。マインドマップは、自己分析の結果を分かりやすく表示できるので、おすすめです。
手書きする以外にも、パソコンやスマホで作れるアプリもあります。
代表的なアプリとしてあげられるのは、Xmindです。
Xmindは、問題解決・原因と結果・組織図などビジネスで役立つ様々なテンプレートが収録されています。そのためマインドマップ初心者の方でも、自分が使うものをすぐに選ぶことが可能です。
テンプレートに沿って必要事項を入力するだけで、見やすく整った形のマインドマップを作ることができます。
無料版と有料版がありますが、自己分析に使うためでしたら無料版でも問題ありません。最初に無料版を利用して、もっと多くの機能を使いたいという方は有料版に切り替えるとよいでしょう。
自己分析のやり方その2:ライフラインチャートを作成する
ライフラインチャートとは、今までの人生を幸福度(または満足度)という項目で数値化して、グラフにまとめたものです。今までの人生で起こった出来事をどのように受け止めているかを、図で分かりやすく見ることができます。
ライフラインチャートは、パソコンより手書きの方が作りやすいので、最初に紙と鉛筆を用意しましょう。紙の大きさは、A4程度が適しています。
引用:日本キャリア開発協会(JCDA)
作り方は以下のとおりです。
1.チャートの縦軸と横軸、中央線とゼロ地点を書く
用意した紙に、横軸と縦軸を書きます。横軸は年齢です。幼少期(または小学生)から大学生に設定すると、記憶に残っていることが多く書きやすいでしょう。縦軸は幸福度です。縦軸の中央部分から横線を引いて、ゼロ地点を作ってください。
ゼロより上=幸福度が高い、ゼロより下=幸福度が低い状態になります。
2.人生で印象に残った出来事を書く
今までの人生で印象に残った出来事を、複数書きます。チャート上の年齢部分に書いてもよろしいですし、別の用紙に書いてもかまいません。
3.出来事の幸福度別に点を打つく
出来事の幸福度が低ければゼロより下に、高ければゼロより上に点を打ちます。
幸福度は、主観的なものでかまいません。
4.チャートを完成させるく
点を打ち終わったら、点と点を曲線でつなぎます。
ライフラインチャートはこれで完成です。
完成したライフラインチャートを見て、幸福度が高い点と低い点の出来事をチェックします。その上で、なぜその出来事が高かった(または低かった)かを振り返ってみましょう。
振り返りまでが自己分析であると考えてください。
自己分析のやり方その3:自分史を作る
自分史とは、生まれてから現在までを振り返った記録です。自分の価値観を言語化して、自己分析に活かすことができます。自分史作りに決まったフォーマットはありません。
自分史の書き方は、以下のとおりです。
- 自分史用のノートを用意する
- 自己分析に役立つ質問リストで紹介した「過去に対する質問」の答えを書いていく
- なぜそう答えたのかもあわせて書く
- 過去の経験で記憶に残っていることと、その時感じた喜怒哀楽を書き出す
- 全て書き終わったら、共通点や特徴を探す
自分史は書いて終わりにしたり、書くことを目的にしてはいけません。
書いた自分史から共通点や特徴を探して、そこから自分の価値観を言語化することが大切です。
自分の価値観を言語化することが、自己分析につながります。
なお、自分史を書くときに、嘘を書くのはやめましょう。事実に基づかない自分史は、自己分析にとってマイナスになるからです。
自己分析のやり方その4:周りの人の力を借りる(他己分析)
マインドマップ、ライフラインチャート、自分史は、自分自身で行う自己分析でした。
これに対して他己分析は、周りの人の力を借りて行うものです。
他己分析では、複数の方に自分の性格、長所や短所を質問します。
質問するときは、家族や友人、大学の先生、アルバイト先の同僚や上司などそれぞれ違う立場の方にお願いします。
質問をお願いするときは、事前に目的を伝えてください。その上で、できるだけ具体的な内容の質問をしましょう。
具体的な内容の質問をすることで、自分に関する詳しいエピソードを引き出せます。
このことにより、自己分析がより深まるのです。
また、他己分析結果と自己分析結果のすり合わせは必ず行いましょう。すり合わせを行うことで、自分の強みや改善点が浮き彫りになってきます。
他己分析を行うメリットは、主に以下のとおりです。
- 自分のことを客観的に見ることができる
- 自分では気づかなかった一面を知ることができる
- 他人から見た自分の印象が分かる
自己分析の質問に答えられない!効率的に進めるやり方
この記事を読んでいる方の中には、「自己分析の質問に答えられない」と悩む方もいるでしょう。幼少期から現在、そして未来までを振り返るのは、確かに難しいです。
そこでここでは、自己分析を効率的に進めるやり方をご紹介します。
片手間ではなく集中できる時間と環境を確保する
自己分析は、ただの作業ではありません。「なぜ自己分析をするのか?」と、目的まで考える必要がありますし、自己分析で出た答えを深掘りすることも必要です。
自己分析についてじっくり考え深掘りするためには、そのことに集中する必要があります。集中できる時間と環境を確保しましょう。
自分の部屋で行う場合は、机の周りに余計なものを置いたりせず、シンプルな空間を作ります。余計なものが多いと、集中力が失われがちです。
自己分析を行うときは、時間を決めることをおすすめします。時間を決めずに行うと、ダラダラしてしまい、逆に集中力が低下する可能性が大きいからです。
限られた時間を使って、集中して自己分析を行ってみてください。
無料で自己分析ができる就活サービスを使う
自己分析の質問に答えられない方におすすめなのは、自己分析ツールを使うことです。
簡単な質問に答えることで、自己分析が行えます。
複数のツールを使うと、それぞれの結果で共通点が見えてきます。その共通点により、自分らしさを知ることが可能です。
自己分析ツールには有料のものと無料のものがありますが、就活で使う場合は無料のものでも問題ありません。
無料で自己分析ができるおすすめ就活サービス
自己分析の質問は本を読むことでも行えますが、本代がかかるのがデメリットになります。そこで取り入れたいのが、就活サービスの中にある、無料の自己分析ツールを使うことです。
ここでは、無料で自己分析ができるおすすめの就活サービスを3つ紹介します。
職サークルの就活ワークアウト
就活ワークアウトは、株式会社パフが運営する就活コミュニティ「職サークル」の活動のひとつです。
4つのプログラムがあり、全て無料で参加できます。基本はオンライン開催ですが、一部のプログラムは対面形式で行います。
就活ワークアウトのプログラムは以下のとおりです。
- グループディスカッションのオンライン練習会
- 自己分析
- 企業研究
- 模擬面接
大学生・大学院生が参加対象ですが、学生だけではなく企業も参加するのが特徴です。
toiroworks2023 の無料性格診断テスト
toiroworks2023は、2021年5月にオープンした就活サイトです。このサイトの無料性格診断テストは、CUBICという適性検査をもとに開発されました。
自己分析のための約100の質問をスマホで回答することにより、個人的特性や、最適な職場環境及び仕事を診断します。
それ以外の機能は以下のとおりです。
- 無料で就活のサポートを行う
- AI分析により、あなたが活躍できる企業を自動で診断する
- あなたに合ったインターンシップ先を見つける
toiroworks2023では、2023年卒の方を対象にしたインターン情報や就活イベントの検索も行えます。
2023新卒向け!自己分析から居心地が良く活躍できる会社をAIがマッチング。
【toiroworks】
キャリアパーク就活の自己分析
キャリアパーク就活は、株式会社ポートが運営している就活支援サイトです。就活コラムを多数掲載しているほか、2023年卒及び2024年卒者を対象とした就活イベントを実施しています。
キャリアパーク就活では、36の質問で自己分析を行うことが可能です。自己分析結果は、以下の4つに分けられます。
- リーダータイプ
- クリエータータイプ
- プロの事務タイプ
- エンジニアタイプ
自己分析シートのダウンロードには、料金がかかりません。ここで得られた自己分析結果は、志望動機や自己PRに役立ちます。
まとめ
今回は、自己分析について40個の質問を中心にご紹介しました。
自己分析を行うのは大変ではありますが、自分自身を改めて振り返るという点では面白いことでもあります。
質問に答える以外にも、マインドマップやライフラインチャート、自分史や他己分析といったさまざまな方法があります。
効率的に行う方法もご紹介しましたが、「それでも自己分析は難しい」という方には、無料の就活サービス利用がおすすめです。自分に合った方法で自己分析を進めて、就活に役立てましょう。